周縁飛行

日に日に半径が増大する極大の遠回り。その記録。

Travel

202008 星の降る森(群馬県)キャンプ 7(完)

すがすがしい朝であった。 まあ、どうしてもテントで寝ると夜中に何回か目覚めるので、ぐっすりというわけにはいかなかったが。カルマ氏のほうはもっとひどく、全然眠れなかったらしい。こっちが起きだしてからもずっとテントに横たわっていた。

202008 星の降る森(群馬県)キャンプ 6

「いよいよ来たか、この時が」 ホットサンドメーカーに対する期待は高かった。なんでも手軽にできてうまい。この触れ込みが違っていたら、我々は終わる。県をまたいでやってきたキャンプ地でジョンソンヴィルだけ焼いて食べて終わる。 「どれからいく?」 「…

202008 星の降る森(群馬県)キャンプ 5

灼熱地獄のような暑さの中、焚火をガンガン燃やしたせいで、我々のサイトは本当に灼熱地獄になっていた。 「あっつ、焚火あっつ」 「あついな。まるで俺たちのキャンプへかける情熱のようだ」 「残念ながら、それはここまであつくはない」 「果たしてそうか…

202008 星の降る森(群馬県)キャンプ 4

隠れ家的そば屋を後にして、ようやく目的地である星の降る森へ到着した。 高速を降りてすぐの割にがっつり山の中で、まさにキャンプをするためにあるような場所であった。ってぇ、キャンプ場なのだから当たり前である。受付棟のそばには馬がいて、草を食んで…

202008 星の降る森(群馬県)キャンプ 3

別段、大都会に住んでいるというわけでもないが、外に広がる田園風景を見て我々のテンションは急上昇した。特にカルマ氏は、10連をスカしたことなど一瞬で忘却し、不分明な言葉をおらびながらアクセルを限界まで踏んで爆走。車は風に波打つ稲を次々になぎ倒…

202008 星の降る森(群馬県)キャンプ 2

アスファルトを焦がす太陽、鼓膜を突き破り脳を発狂させる蝉しぐれ、切り出したての木材が秒で腐るほどの湿気。 夏であった。 というか、夏である。 キャンプである。いよいよ出発である。 「travel」カテゴリーを作っていろいろ書いておきながら、ようやく…

202008 星の降る森(群馬県)キャンプ 1

「9月に延期、とか言っていたら、石垣島が医療崩壊起こしているみたいなんだが」 「だな。様子見の長期化が予想される」 「どうせすぐ行くだろうと思って、出発前からブログに旅行記つけ始めちゃった俺は、どうしたらいい? このまま永遠に出発しない旅行記…

202008 石垣島旅行記 ―出発前― 2

2 続・出発前 「まあ、でもよく考えると、我々の人間的成長は急務だよね」 「焦眉の急という奴だね」 「ここでコロナを理由に旅行へ行かず、人間的成長を自らの手で止めてしまうと、どうなる?」 「知らんのか。ニートのまま生涯を終える」 ウエーイ、とはな…

202008 石垣島旅行記 ―出発前―

えー、旅行記なのに出発前から書くんですかwと言う人がいるだろうか? いるなら、言えばいい。好きなだけ。 俺は書く。 ―著者 1 出発前 2020年7月某日、石垣島へ旅行することが決まった。 異常に長い梅雨の雨がざあざあ降りしきる中、7月の連休前に5年勤め…